劇団B-BLACK 第12回公演 イーハトーブ2007
原作・宮沢賢治 脚色・構成・演出・佐野瞳
Bが稽古場として使っている小さな劇場での公演。今回はB=アングラではなく、宮沢賢治の作品をオムニバスのようにつなげて1本にしたものである。スタジオ公演ってヤツだね。
まあ・・そうねえ。
作品そのものは、アニメやドラマになっているもので、いたってそつなく。こんなものでしょうね。役者の半数以上が肩の力を抜いて、だらだらと、とは言わないけど、楽にやってるのが伝わる。「楽じゃねえよ」というかもしれないけど、そう見えるのは事実なんだもの。だから見るほうもボケボケと見せていただきました。
肩の力が抜けていることは決して悪いことではない。むしろ良いこと。全員がそうなら理想。でも、楽な人とそうでない人がいると、どうしたって比較しちゃう。
もしかして、それが演出の狙い?? もしそうなら奥深いぞ。
でもさあ・・・はっきり言ってしまえば別にBがやらなくてもって感じかなあ。
今まで賢治作品を見たことが無かった人には面白いと思う。これが若手だけでチーム組んでやるならまだいいのよ。本当の意味で佐野瞳さんがやるなら。勉強になるからねえ、演出や舞台構成の。まあ、事情もあるだろうから、そこはあまり突っ込まないけど。
小学校の時賢治作品教材にならなかったっけ? 世代の違いはあるにせよ、国語でやったような。あめゆじゅとてきてけんじゃ・・まるで呪文のように頭に残ってるんだけどなあ。
銀河鉄道、良いよね。大好き。正直とても期待したの。ジョパンニとカムパネラは銀河を旅する。でもカムパネラは途中下車してしまう。(あれ、ジョパンニだっけ?まあ、どっちか)
で、思うのは・・・そこからジョパンニはたった一人で帰ってくるんだ。夏祭り会場近くの原に。原に下車してからは原作に書かれているけど・・・ジョパンニはどんな思いで、一人乗ってたんだろう。出会いと別れがあって、それは避けるものではなく受け入れるものであり・・・そうやってジョパンニは大人になっていく。ジョパンニは選ばれた子供なんだ。童話を読む新しい子供達に伝えるための。俺の6歳の娘が、新しく出来た友達との別れを、淋しいって感覚をあの子なりに整理するようになった。俺らのような損得の入った汚れた感覚ではなくてね。そういう心のどこかをちくちくしてくれる感覚がどうもね・・・
で、まず注文の多い料理店からオムニバスが始まる。2人の猟師が山の中の料理店に入る。
物語はいいんでないの。でもさ、嫌なんだ。
中心的存在の雨宮さん。細かいとこまでがんばってます。パンツの後ろには手書きで男根が。
こだわりだ。 でも相手の若い役者・・・いたって普通、というか普段はいてる下着かなあ。
おいおい、俺より年上のベテランさんが茶色の猿股にまでこだわってその世界に入ろうとしてるのに、おまいは・・・パンツだけじゃない、その他もろもろ雨宮さんなりのキャラ作りをしているのに一体・・・・若いんだからフンドシくらいしてこい!と怒鳴りたくなった。というより悲しくなった。雨宮さんのBに掛ける情熱を、せめて共演者くらい理解して欲しかった。
無理に笑わせろ、というのではないんだがねえ。
まあ、こんな感じだ。全部において。Bが賢治作品が似合わないと言ってるんじゃないんだ。いつものアングラに掛ける情熱が無い、というか欠けてる。若い役者にね。佐野さんもいっぱいいっぱいなのは分かるんだけどね。せっかくのスタジオ公演なのにねえ。意識してる雨宮さん原さんはなにやら飛び道具を考えていたね。同世代として、素直に可愛いと思った。
いつも思うのはね、役者がしゃべり出した瞬間、出てくる前の時間の流れや風景が感じられることって大切だと思う。役者が板についた時から時間が流れてるんじゃなく、舞台上は切り取られた瞬間だと思うから。Bはあまりそれが無いんだよなあ。
客演組がそつなくこなし、昔からのメンバーは余裕こいて空回りになっちまう、新しいメンバーはどう絡んでいいのか探りながらと。
まあ、楽しい時間だったような感じだからいいか。スタジオでの実験だったと思えば。ツバがかかるくらいの距離だから役者の素材がはっきり出る。こういう狭いところ大好きなんだ。
次は皆同じ方向を向いて、Bらしいものを見せてほしいものだ。今回のは、ある意味サービスとして。こんなのも出来るんだよ、新人育てないと、って。
と同時に、新人外に出させないと。嫌がるかもしれないけどさ。
唯一とっても安心したのは、裏方の彼だな。彼はツナギを着て裏をやってたが、裾をばたつかないように靴下に入れてた。その姿がなんとも可愛い。ついね、芝居なんかやってるとカッコ付けたがるんだ。正直みっともないカッコなんだけどね。でも、その一生懸命仕事してる姿がいいんだ。
俺ね、こういう姿が良くてBのファンなんだがね。
まあ、次、次。
原作・宮沢賢治 脚色・構成・演出・佐野瞳
Bが稽古場として使っている小さな劇場での公演。今回はB=アングラではなく、宮沢賢治の作品をオムニバスのようにつなげて1本にしたものである。スタジオ公演ってヤツだね。
まあ・・そうねえ。
作品そのものは、アニメやドラマになっているもので、いたってそつなく。こんなものでしょうね。役者の半数以上が肩の力を抜いて、だらだらと、とは言わないけど、楽にやってるのが伝わる。「楽じゃねえよ」というかもしれないけど、そう見えるのは事実なんだもの。だから見るほうもボケボケと見せていただきました。
肩の力が抜けていることは決して悪いことではない。むしろ良いこと。全員がそうなら理想。でも、楽な人とそうでない人がいると、どうしたって比較しちゃう。
もしかして、それが演出の狙い?? もしそうなら奥深いぞ。
でもさあ・・・はっきり言ってしまえば別にBがやらなくてもって感じかなあ。
今まで賢治作品を見たことが無かった人には面白いと思う。これが若手だけでチーム組んでやるならまだいいのよ。本当の意味で佐野瞳さんがやるなら。勉強になるからねえ、演出や舞台構成の。まあ、事情もあるだろうから、そこはあまり突っ込まないけど。
小学校の時賢治作品教材にならなかったっけ? 世代の違いはあるにせよ、国語でやったような。あめゆじゅとてきてけんじゃ・・まるで呪文のように頭に残ってるんだけどなあ。
銀河鉄道、良いよね。大好き。正直とても期待したの。ジョパンニとカムパネラは銀河を旅する。でもカムパネラは途中下車してしまう。(あれ、ジョパンニだっけ?まあ、どっちか)
で、思うのは・・・そこからジョパンニはたった一人で帰ってくるんだ。夏祭り会場近くの原に。原に下車してからは原作に書かれているけど・・・ジョパンニはどんな思いで、一人乗ってたんだろう。出会いと別れがあって、それは避けるものではなく受け入れるものであり・・・そうやってジョパンニは大人になっていく。ジョパンニは選ばれた子供なんだ。童話を読む新しい子供達に伝えるための。俺の6歳の娘が、新しく出来た友達との別れを、淋しいって感覚をあの子なりに整理するようになった。俺らのような損得の入った汚れた感覚ではなくてね。そういう心のどこかをちくちくしてくれる感覚がどうもね・・・
で、まず注文の多い料理店からオムニバスが始まる。2人の猟師が山の中の料理店に入る。
物語はいいんでないの。でもさ、嫌なんだ。
中心的存在の雨宮さん。細かいとこまでがんばってます。パンツの後ろには手書きで男根が。
こだわりだ。 でも相手の若い役者・・・いたって普通、というか普段はいてる下着かなあ。
おいおい、俺より年上のベテランさんが茶色の猿股にまでこだわってその世界に入ろうとしてるのに、おまいは・・・パンツだけじゃない、その他もろもろ雨宮さんなりのキャラ作りをしているのに一体・・・・若いんだからフンドシくらいしてこい!と怒鳴りたくなった。というより悲しくなった。雨宮さんのBに掛ける情熱を、せめて共演者くらい理解して欲しかった。
無理に笑わせろ、というのではないんだがねえ。
まあ、こんな感じだ。全部において。Bが賢治作品が似合わないと言ってるんじゃないんだ。いつものアングラに掛ける情熱が無い、というか欠けてる。若い役者にね。佐野さんもいっぱいいっぱいなのは分かるんだけどね。せっかくのスタジオ公演なのにねえ。意識してる雨宮さん原さんはなにやら飛び道具を考えていたね。同世代として、素直に可愛いと思った。
いつも思うのはね、役者がしゃべり出した瞬間、出てくる前の時間の流れや風景が感じられることって大切だと思う。役者が板についた時から時間が流れてるんじゃなく、舞台上は切り取られた瞬間だと思うから。Bはあまりそれが無いんだよなあ。
客演組がそつなくこなし、昔からのメンバーは余裕こいて空回りになっちまう、新しいメンバーはどう絡んでいいのか探りながらと。
まあ、楽しい時間だったような感じだからいいか。スタジオでの実験だったと思えば。ツバがかかるくらいの距離だから役者の素材がはっきり出る。こういう狭いところ大好きなんだ。
次は皆同じ方向を向いて、Bらしいものを見せてほしいものだ。今回のは、ある意味サービスとして。こんなのも出来るんだよ、新人育てないと、って。
と同時に、新人外に出させないと。嫌がるかもしれないけどさ。
唯一とっても安心したのは、裏方の彼だな。彼はツナギを着て裏をやってたが、裾をばたつかないように靴下に入れてた。その姿がなんとも可愛い。ついね、芝居なんかやってるとカッコ付けたがるんだ。正直みっともないカッコなんだけどね。でも、その一生懸命仕事してる姿がいいんだ。
俺ね、こういう姿が良くてBのファンなんだがね。
まあ、次、次。
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by engekistep
| 2007-05-27 22:35
| 演劇