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演劇を見たままの感想を綴ろう


by engekistep

新人B

劇団B-BLACK公演 「BANK BANG LESSON」
作・高橋いさお 演出・原和人  プロデュース・猫屋敷さな

スタジオ公演である。稽古場として使っている小さな小屋。アングラを、と熱望していたが残念ながら。早いとこ観たいものだ。色んな意味でね。

さて、演出曰く「新人教育プログラム」であるという。確かに役者の半分は最近参加した役者さんである。

場所はとある銀行。OL3人娘と支店長が居るところに、ピストルとナイフを持った2人組みの強盗が。金を要求し、逃げていくのだが実はそれは防犯対策のlessonであり、強盗もまた銀行員であった。
ところが。
あまりにも上手く行き過ぎて全くリアリティが無い、やるならもっと本物らしく、との反省を受け、ちょうどそこに居合わせた客と共によりリアルなlessonを始めるのだった。

とまあ、高橋いさおらしいノリの良い本である。簡単に言えば「コント巻き込まれ型不条理劇」とでも名づけよう。
この手の本は、登場人物がありえない状況に巻き込まれていく所がポイントにあり、そのあり得ない事があり得てしまうと思わせられるような強引さが必要である。客も巻き込まれないと置いていかれるのだ。

冒頭のシーン。役者の動きをシンクロさせて幕が開く。ダンス、などと言うとちゃんとダンスをしている人に申し訳ないのであくまで「動き」ね。それもだらだらとした。
で、3人組OLが状況説明的な芝居に入っていくのだが。
この台本を読んだことがないので、この3人のキャラが指定された物かどうかは分からないが、おそらく①メガネ掛けたとっても真面目OL。ちょっと空気読めない。②カワイイ系ミニスカOL。仕事よりいかに自分を可愛く見せるかを常に考えている。③仕事バリバリキャリアOL。クールな感じ。なのだろうか。なのだろうか、と書いたのはハッキリしないから。
そうしようとしているとは思うよ。でもそう見えない。例えばまだ台詞があるときはその台詞に頼って演技が出来るからいいが、他の役者がしゃべってるときに自分の任されたテーマの演技をしない。支店長が酔った演技で前面に出てくれるから、それに引っ張られている。支店長が酔えなかったらこれは恐ろしいことになりそう。(ちなみに自分が見たのは初回。)
この最初の10分が弱いので後がきついこと。
それに「私は今以上良くする為に何をどう演じたらいいの?でもこれ以上考えても分かんない」というオーラが出まくりであらら・・・と。
なんでもう一歩踏み出さないのだろうね。どこかで抑えているような。最後まで演じきれないうちに台詞が終わってしまった、みたいな。
なんだろう。綺麗に見える演じ方を追求するも、それが自分で綺麗と思えなくて迷っているような。
まあ、新人さんなんで、ここまでとしましょう。
お客さんは俺以外の方は皆さん笑っていたので、十分成功だったのではないでしょうか。
俺も笑えるように努力しないと。

でもさ、良い所もあったんだよ。佐野さんはますますシャープで綺麗になりつつあるね。雨宮さんは芝居したくてうずうずしてる。安達さんは相変わらず素直だし。同世代としてそのエネルギーはうらやましい。

  実はPCの調子が悪くて、何度もフリーズしては書き込んだのが消えてしまう。何度も書き直しているうちに、書きたかったことも忘れてしまって・・・・
イカンナア。若年性認知症が始まっているみたいだ。
思い出したら、また追加していこう。
by engekistep | 2007-12-10 12:07 | 演劇