PLAYER`S KINGDOM公演 バーサよりよろしく
2006年 01月 11日
時 2005年10月15日 21:00~
場 クリスタルミュージアム
アートフェスタ貢川参加作品である。こちらはクリスタルミュージアムという個人での宝石美術館の展示室。アートフェスタの実行委員でもある。展示物をちょっと移動してスペースを作り、2~30の椅子を並べて劇場にした。毎回ここで様々な公演が行われる。ちょっと面白いスペースである。
さて、PLAYERSKINGDOM(略してプレキン)の公演を見るのは始めてである。県内の劇団演習という所からの、20代女性3名による若手だけのユニットらしい。
21時からの開演、だが、アートフェスタということでもあるのか、前座で30分間のジャズミニコンサートがあった。2日間の公演で、この日はギターのソロである。しかし・・・
この吉岡という人は、どうやらプロらしい・・・が。とにかく落ち着かないのだ。ピロピロとちゃんと弾いているので外れることは無いが、とにかく慌しく弾くのだ。こうなると上手い下手ではない。とても褒められた演奏ではない。何か速く終わらせなければならない用事でもあったのだろうか、と勘ぐってしまう演奏であった。
しかし、今思うとこのギター演奏のほうがまだ良かったかもしれない・・・
「バーサよりよろしく」は、テネシーウィリアムスの書いた傑作のひとつである。ガラスの動物園をはじめとする彼の作風は、当時の病める時代を見事に描きだしている。貧困、病気、差別。これらの世界観の中で、主人公は希望を見出すが又それも時代に流されていく人間の弱さと強さ。今なおテネシーウィリアムスが必ずどこかで上演されている理由もわかるというもの。
セントルイスのある娼館。娼婦であるバーサは体調が思わしくなく、ベッドで臥せっている。仲間のゴールディは、そこを仕事場として使いたいのだが、そんなバーサが邪魔でしょうがない。ゴールディはバーサを追い出そうと、バーサの昔の男に連絡することをしきりに勧める。バーサはリーナに手紙の代筆を頼むが、リーナは全く無関心に・・・
さて、プレキン版バーサは・・・
ジャズ演奏が終わり、どこからかとてもチープであろう音源から曲が流れてきた。最初、これはおそらく時代設定を古いアメリカにでもしたのだろう、これは蓄音機か、あるいはラジオの雰囲気を狙ったものだろうと思った。が・・・
舞台下手側にあるベッドは、ホームセンターで売ってる5千円ていどの折りたたみベッドそのものだ。上手側には小灯台、かもしれない台にこれまたホームセンターでよくあるガラススタンド。これは?・・・・
演劇に使うものは、リアルだから良いとは思わない。古い時代物をやるから、その時代のものでなければならないとは全く思わない。
例えばイギリスのピーターブルックなんか見てると、舞台に在るのなんて普通の木製の椅子だけなんてときもある。大事なのは何を使うかではなく、どのように使うか、ではないか。
照明だって・・・まあ、元はここは美術館であってホールではないから、使えないという前提はあるだろうが・・まあいい。
で、バーサ登場
ゴールディ登場
リーナ登場
てめえら、演劇なめとんのか!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!
(ただいま不適当な表現がありましたことをお詫びいたします)
深呼吸して・・・・
このブログがなかなか更新できないでいた理由のひとつがこれである。なんと書いたらいいのか。私は過去色々な舞台を見てきた。その中には近所のおばちゃん連中がどこかの慰問でやるような芝居もあった。ひどいものもそれなりにあったが、それはそれで楽しいのだ。
が、しかし。ここまでひどいのは久しぶりだ。下手な芝居でも、「ああすれば、こうすればいいのになあ」などと考えながら見る楽しみはある。私は下手だけど頑張ってます、という雰囲気があれば、温かい目で見られるというものだ。
しかし彼女達は違う。私はそこそこ上手い、という変な自信のようなオーラがバシバシでまくっていて不快この上ない。
困ったことに、ではどうしたら良いのか、と言うのが全く見えないのだ。不幸な女を演じようと無理に声を押し殺し、これまた具合の悪い女を演じようとベッドで意味不明なくねくねを繰り返す。
台詞も言うだけ言って相手の言葉を全く聴こうとせず、自分だけの演技に酔っている。無関心の演技というのは、髪の毛の端を指でクルクルするだけなのか・・・
良かったのは、この芝居が30分ちょっとで終わってくれたことだ。
私は人の芝居には口を出さない。客としてみたときには終わった後に感想を遠慮なく言わしてもらうが、稽古中や公演中であったりするときは口を出さないのがマナーだと思っている。
が、あのまま続いていたら、私は芝居を中断させたと思う。そして出来れば最初からやり直しを一緒にしただろうな。
芝居って面白いんだよ。早くそこに気付いてね。
ここまでとしましょう。
場 クリスタルミュージアム
アートフェスタ貢川参加作品である。こちらはクリスタルミュージアムという個人での宝石美術館の展示室。アートフェスタの実行委員でもある。展示物をちょっと移動してスペースを作り、2~30の椅子を並べて劇場にした。毎回ここで様々な公演が行われる。ちょっと面白いスペースである。
さて、PLAYERSKINGDOM(略してプレキン)の公演を見るのは始めてである。県内の劇団演習という所からの、20代女性3名による若手だけのユニットらしい。
21時からの開演、だが、アートフェスタということでもあるのか、前座で30分間のジャズミニコンサートがあった。2日間の公演で、この日はギターのソロである。しかし・・・
この吉岡という人は、どうやらプロらしい・・・が。とにかく落ち着かないのだ。ピロピロとちゃんと弾いているので外れることは無いが、とにかく慌しく弾くのだ。こうなると上手い下手ではない。とても褒められた演奏ではない。何か速く終わらせなければならない用事でもあったのだろうか、と勘ぐってしまう演奏であった。
しかし、今思うとこのギター演奏のほうがまだ良かったかもしれない・・・
「バーサよりよろしく」は、テネシーウィリアムスの書いた傑作のひとつである。ガラスの動物園をはじめとする彼の作風は、当時の病める時代を見事に描きだしている。貧困、病気、差別。これらの世界観の中で、主人公は希望を見出すが又それも時代に流されていく人間の弱さと強さ。今なおテネシーウィリアムスが必ずどこかで上演されている理由もわかるというもの。
セントルイスのある娼館。娼婦であるバーサは体調が思わしくなく、ベッドで臥せっている。仲間のゴールディは、そこを仕事場として使いたいのだが、そんなバーサが邪魔でしょうがない。ゴールディはバーサを追い出そうと、バーサの昔の男に連絡することをしきりに勧める。バーサはリーナに手紙の代筆を頼むが、リーナは全く無関心に・・・
さて、プレキン版バーサは・・・
ジャズ演奏が終わり、どこからかとてもチープであろう音源から曲が流れてきた。最初、これはおそらく時代設定を古いアメリカにでもしたのだろう、これは蓄音機か、あるいはラジオの雰囲気を狙ったものだろうと思った。が・・・
舞台下手側にあるベッドは、ホームセンターで売ってる5千円ていどの折りたたみベッドそのものだ。上手側には小灯台、かもしれない台にこれまたホームセンターでよくあるガラススタンド。これは?・・・・
演劇に使うものは、リアルだから良いとは思わない。古い時代物をやるから、その時代のものでなければならないとは全く思わない。
例えばイギリスのピーターブルックなんか見てると、舞台に在るのなんて普通の木製の椅子だけなんてときもある。大事なのは何を使うかではなく、どのように使うか、ではないか。
照明だって・・・まあ、元はここは美術館であってホールではないから、使えないという前提はあるだろうが・・まあいい。
で、バーサ登場
ゴールディ登場
リーナ登場
てめえら、演劇なめとんのか!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!
(ただいま不適当な表現がありましたことをお詫びいたします)
深呼吸して・・・・
このブログがなかなか更新できないでいた理由のひとつがこれである。なんと書いたらいいのか。私は過去色々な舞台を見てきた。その中には近所のおばちゃん連中がどこかの慰問でやるような芝居もあった。ひどいものもそれなりにあったが、それはそれで楽しいのだ。
が、しかし。ここまでひどいのは久しぶりだ。下手な芝居でも、「ああすれば、こうすればいいのになあ」などと考えながら見る楽しみはある。私は下手だけど頑張ってます、という雰囲気があれば、温かい目で見られるというものだ。
しかし彼女達は違う。私はそこそこ上手い、という変な自信のようなオーラがバシバシでまくっていて不快この上ない。
困ったことに、ではどうしたら良いのか、と言うのが全く見えないのだ。不幸な女を演じようと無理に声を押し殺し、これまた具合の悪い女を演じようとベッドで意味不明なくねくねを繰り返す。
台詞も言うだけ言って相手の言葉を全く聴こうとせず、自分だけの演技に酔っている。無関心の演技というのは、髪の毛の端を指でクルクルするだけなのか・・・
良かったのは、この芝居が30分ちょっとで終わってくれたことだ。
私は人の芝居には口を出さない。客としてみたときには終わった後に感想を遠慮なく言わしてもらうが、稽古中や公演中であったりするときは口を出さないのがマナーだと思っている。
が、あのまま続いていたら、私は芝居を中断させたと思う。そして出来れば最初からやり直しを一緒にしただろうな。
芝居って面白いんだよ。早くそこに気付いてね。
ここまでとしましょう。
by engekistep
| 2006-01-11 20:02
| 演劇