人気ブログランキング | 話題のタグを見る

演劇を見たままの感想を綴ろう


by engekistep

貢川アートフェスタ  PARANOIA AGE 「怪」

アートフェスタ演劇の部最後は、パラノイアの怪である。
今回ななんたって場所がすばらしい。甲斐善光寺の本堂を夜だけ舞台に設営。そこで日本古来の怪談をパラノイア風アレンジしたものをオムニバス上演。こういった場所だからこそ、お互いの相乗効果で面白いものが出来る。

詳しくは http://www.paranoiaage.com/  こちらをどうぞ

さて、今回もSTEP片割れの山岸が出ている。山岸は芝居ではなく「唄」のパートである。こういう経験もいいものだ。
で、そんな関係から舞台設営に3日間引っ張り出された。翌日は年1回だけしか行われない某資格試験であるのにだ。実は去年も同じような日程で、試験と公演がダブった。
結果は・・・・又来年受けますよ。ええ。ちくしょう。来年はこの時期に芝居を入れないで欲しいな。根が好きなのだから、誘われれば断れないのだよ・・・

てな具合で、純粋ではないが設営スタッフ&駐車場係として協力してしまったので、やはり贔屓してしまう。だからあまり感想は書かないことにする。
ただ、場所はこの内容には最適。もしかしたら本物の怪も、客の隣でそっと見ていたかもしれない、と思わせる。
のっぺらぼうやかちかち山など、子供でも分かりやすい話をモチーフにしたところもすばらしい。さらには欲張らず、舞台設定を小さくしたのもいい。
以前から山岸に、「パラノイアは怪はとても定評がある」と聞いていた。他の演目も東京で見たが、なるほどそう思った。
パラノイアの芝居は、舞台から飛び出してくる芝居ではない。どちらかというと役者のひとりひとりが小さな枠を与えられてその中できっちりと作っていく動きをする。今回のように小さい舞台でシンプルなものをするのには良いのだが、大きな話になると、どこか消化不足を感じていた。
それが全て悪いというわけではないのだが。日本舞踊などをやってる人には、いわゆる通好みの芝居なんだろうと感じている。
しかしね、山梨ではこの手の物が過去無かったのだ。もし有っても若い人が見に行くようなスタイルでもなかったと思う。今後も是非に続けて欲しいものだ。皆が知ってる話でも、魅せ方が違うとこうも世界観が変わる、そこを知って欲しい。

しかし、寒かった。お寺の本堂だからね。冷暖房完備の小屋じゃないので、慣れない客は寒くて途中で帰ってしまった。おしいなあ。

あと、小屋でないところでやるのは本当に大変。去年のBPSプロジェクトほどではないけどね。甲斐善光寺を借り切っての公演ではなく、夜間だけの使用なので、昼は通常営業なのだ。だから夕方お寺が終わってから、全ての物を搬出し、設営し、朝からのお寺の営業に支障が無いように元に戻すのだ。それもこれも、彼ら若い役者、スタッフの力があるからなのだね。演劇はある意味華やかな世界なのだけど、こういう裏方仕事があるから、照明の当っている所がきらびやかに輝くのだ。俺はお手伝いだけだったから猫の手にもならなかったけどね。それでもすげーバテた。もう歳だw。
by engekistep | 2006-02-01 11:29 | 演劇